春秋戦国時代の中国を舞台としたストーリーの大人気連載漫画『キングダム』。
そんなキングダムをもっと楽しんでいただくために、時代背景となる春秋戦国時代や戦いについて地図を用いて簡潔に解説します。
キングダム ストーリー

キングダムは春秋戦国時代のストーリー。
天下の大将軍を目指す、元下僕の少年・信(しん)と中華統一のために奮闘する若き秦王・嬴政(えいせい)の活躍を壮大なスケールで描く戦国物語となっています。
なんと史実をもとに描かれているんですよ!
例えば、王騎(おうき)をはじめとする秦の六大将軍は実在した人物をモデルとしているようです。
原 泰久さんによるこの漫画は、ロングセラーとなり累計8700万部を突破!!(64巻時点)
アニメキングダムは2012年から第1シリーズが放送されており、2022年4月からは第4シリーズを放送中です。
(アニメキングダム第4シリーズ関連記事をまとめています☞こちら)
2019年には実写映画化され、なんと興収57億円の大ヒット作品となりました!
2022年7月には待望の続編が決定しており、公開が楽しみでなりません。
キングダム 春秋戦国時代とは

春秋戦国時代は紀元前770年から約500年続きます。
秦王・嬴政が誕生するのが紀元前246年頃とされているので、キングダムの物語は戦国時代の後期が舞台ということですね。
実はこの時代、日本でいうとまだ弥生時代なんですよ!
弥生土器や稲作農業が盛んになる日本と比べると、中国がいかに進んでいたかがお分かりいただけるかと思います!
ちなみに、かの有名な『三国志』。
こちらは三国時代にあたるので、西暦220年以降の物語です。
周りの国を滅ぼし、統一する秦の時代から考えると400年以上も後の話になるのです。
主人公・信が生きた春秋戦国時代は過酷な争乱が続いた太古の時代ということですね。
キングダム 春秋戦国時代の七国

キングダムに登場する秦・魏・韓・楚・趙・燕・斉の七国で統治されるのは戦国時代にあたります。
春秋時代の末期に晋(しん)という国が魏・韓・趙の三国に分裂し、それぞれが国としてその領地を支配することを認められるようになります。
そこから戦国時代へと移り変わり、弱小国は次々と滅ぼされ、この七国が中華を支配するようになったのです。
七国は『戦国七雄(せんごくしちゆう)』と呼ばれました。
キングダムの物語でもあるように、この七国はそれぞれ王が存在し、軍事力・経済力・生産力などを高め、互いの国を侵略し支配しようと戦乱の時代が続くことになります。
実際、秦の国は他国を圧倒させるほど強国であったとの記録が残っているそうです。
キングダム 春秋戦国時代の動き
それではキングダムで描かれている主な戦いから、この時代の情勢を見てみましょう。(※内乱除く)
●蛇甘平原の戦い
●馬陽の戦い
●山陽の戦い
●合従軍戦
●著雍の戦い
●黒羊丘の戦い
●鄴攻め
●什虎攻め
●邯鄲大攻略戦
蛇甘平原(だかんへいげん)の戦い

秦VS魏
信の初陣。
秦が中華統一の第一歩として狙いを定めたのが、秦と魏の国境付近に位置し、最重要拠点の一つとなる滎陽(けいよう)でした。
秦軍を迎え撃つべく、進軍した魏軍と対峙したのが蛇甘平原で決戦の地となります。
総大将を務める麃公(ひょうこう)と呉慶(ごけい)の一騎討ちに持ち込まれ、秦軍は勝利を手にします!
馬陽(ばよう)の戦い

趙VS秦
秦は次に韓に狙いを定め進軍します。
しかし、その隙を狙って趙から十二万もの大軍が秦へ攻めてきたのです!!
趙軍の侵攻を食い止めたのが馬陽でした。
この戦いで総大将を務めた六大将軍・王騎は、趙軍総大将・龐煖(ほうけん)との戦いで致命傷を負い、命を落としてしまいます。
山陽(さんよう)の戦い

秦VS魏
秦・魏・韓の国境付近に位置する山陽を落とすべく、秦軍が侵攻した山陽の戦い。
秦は二十万強という大軍で魏へ進軍します。
秦総大将・蒙驁(もうごう)に対し、元趙三大天・廉頗(れんぱ)が迎え撃ちました。
廉頗が秦軍本陣に到達し波乱の展開を迎えるも、桓騎(かんき)の活躍により魏軍本陣の急襲に成功!!
秦は無事に山陽を奪取しました。
合従軍戦

趙・魏・楚・韓・燕・(斉)VS秦
秦が滅亡の危機にさらされた合従軍戦。
他国への侵攻の足がかりとなる山陽を手にした秦に対し、李牧と春申君(しゅんしんくん)が発起人となって六国が連合軍として襲来する。
外交の力で、斉を合従軍から離脱させるのに成功したものの、窮地に変わりない秦は、国の存亡をかけて将軍らを招集。
国門・函谷関(かんこくかん)で敵を迎え撃つ。
著雍(ちょよう)の戦い

秦VS魏
中華統一への新たな一歩として、再び魏に狙いを定めた秦軍。
秦と魏の国境付近にある著雍を落とすべく、騰(とう)を総大将に侵攻します。(必殺技ファルファルの秘密)
対する魏軍は呉慶の子で若き智将・呉鳳明(ごほうめい)が迎え撃ちました。
魏火龍(ぎかりゅう)の出現に苦戦するも、王賁(おうほん)の策による同日同刻撃破がなんとか成功し、敵の弱点をつくことに成功した秦軍!!
見事、著雍を奪取します。
黒羊丘(こくようきゅう)の戦い

秦VS趙
考烈王(こうれつおう)の死去や春申君(しゅんしんくん)の暗殺など内政に大きな動きが見られた楚。
楚への侵攻を予定していた秦軍は、趙攻めへと進路を変更します。
狙いを定めたのは、趙の黒羊丘でした。
城は無く、樹海の中にある五つの丘の奪取戦です。
桓騎軍と飛信隊の内輪揉めがあるものの、見事黒羊を奪取します。
鄴(ぎょう)攻め

秦VS趙
黒羊を手にした秦は、趙へさらなる戦を仕掛けていきます!
次の狙いは難攻不落の要地と言われる趙の『鄴』でした。
王翦(おうせん)・楊端和(ようたんわ)・桓騎(かんき)軍の連合軍で、無謀ともとれる作戦で鄴攻めに挑み、趙軍と激戦を繰り広げる全面戦争となります!
戦いは兵糧戦となり、飢餓が迫る秦軍はどう乗り越えるのか…⁈
什虎(じゅうこ)攻め

秦・魏VS楚
趙を攻略するために、魏と三年同盟を結んだ秦。
同盟の見返りは秦魏連合軍で楚へ侵攻し、最重要拠点・什虎を陥落させ、魏に渡すというものでした。
什虎四将が迎え撃つこの戦いでは、敵対していた秦と魏が共闘し、呉鳳明(ごほうめい)の戦略によって秦軍も動きます。
見事な戦略と突破力によって、不敗の要地と言われてきた什虎が陥落します。
邯鄲(かんたん)大攻略戦

秦VS趙
秦では六大将軍が復活し、5人の将軍が任命されました。
六大将軍は自由に戦を展開できる権利があります。
三年同盟によって魏の脅威を取り除いた秦では、王翦軍・楊端和軍・桓騎軍で邯鄲大攻略戦として趙へさらなる戦を仕掛けることに。
桓騎軍は侵攻の途中、影丘(えいきゅう)という攻めには適さない険地で大苦戦。
王賁の玉鳳隊を使うものの壊滅状態にさせてしまうのです。
そこで次に呼ばれたのは飛信隊…。
信はどう乗り越えるのでしょうか⁈
キングダム 春秋戦国時代 最後に

キングダムで描かれている春秋戦国時代の時代背景や情勢についてお届けしました。
秦は合従軍の襲来により、かつてないほどの窮地に陥るも、何とか国を死守することに成功します。
そして隣接する魏・趙・楚の国境に位置する重要拠点を中心に侵攻し、数々の激戦を繰り広げて、中華統一へ向けて歩みを進めています。
趙の攻略のために結んだ秦魏同盟の対価となった什虎は陥落しました。
秦は趙の王都・邯鄲(かんたん)への王手をかけるのでしょうか⁈
この先のストーリーも目が離せませんね!