キングダムで尾平の弟・尾到(びとう)が戦死する馬陽の戦いについてご紹介します。
飛信隊全員で敵の追撃から逃れ、何とか隊長の信を助けようと命懸けの逃走劇。
傷を負いながら隊長を背負い続けた尾到は、悲しくも犠牲者の一人になってしまいますが、最後に信に残したメッセージとは…。
キングダム 尾到(びとう)の死―夜襲
秦国が領土拡大のために韓に攻め入ろうとしたところ、その隙を狙って趙が侵攻してきた馬陽(ばよう)の戦い。
王騎将軍が総大将となり、百将の信は『飛信隊』と隊の名を授かって見事に趙将・ 馮忌(ふうき)を討ち取る大戦果を挙げました!
百将の位で敵将を討つのはかなりの武功ですね‼
しかし趙も負けてはおらず、龐煖(ほうけん)が一人で夜襲をかけてくるという大事件が発生。
その後、龐煖を援護するかのように万極(まんごく)軍までも襲撃しに来るという突然の事態に秦軍は完全に混乱へと陥ってしまったのです。
信の奮闘により龐煖に一刀をくらわせるものの、その直後、龐煖の大矛の一撃で信は戦闘不能に…。
完全に意識を失ってしまいました。
龐煖は最後の一刀を振りかざしますが、尾平や尾到など飛信隊の隊員らの命懸けの守りによって信は一命をとりとめます‼
飛信隊はこの乱戦の中、退却せざるを得なくなりました。
キングダム 尾到(びとう)の死―追撃
飛信隊は犠牲者を出しながらも何とか山中へ逃げますが、そこにまさかの万極軍が追撃に‼
しかも包囲を広げ、大規模で凄まじい追撃をしてきたのです。
何人討たれたのかも分からぬまま飛信隊は無我夢中で逃げ、尾到は気絶している信を背負って走り続けました。
途中、万極軍に遭遇してしまい、大量の矢を浴びた飛信隊。
尾平と信を背負う尾到を残して、他の隊員が敵を引き連れて逃げようと試みます。
「隊長だけは何としてでも助ける」という隊員たちの命懸けの熱い想いが感じられます‼
飛信隊が万極軍と再戦‼
未曽有の危機・合従軍戦
キングダム 尾到(びとう)の死―兄弟
尾平は龐煖から背中を斬られていて重傷を負っており、尾到は先ほどの襲撃で万極軍からの矢を受けていました。
すでに身体はボロボロの二人で、大量の出血があるにもかかわらず逃げ続けます。
……頑張ろう兄貴 いつもの信みたいに
歯ァ食いしばって足を前に進めるんだ
尾到と尾平は二人で声を掛け合いながら何とか足を進めました。
しかし、大量の血痕が残された山中ではそれを頼りに敵が向かってきます。
追手がくるのが分かり、尾到があきらめかけたその時
じゃあ俺達ここで別れるぞ
兄の尾平が言いました。
キングダム 尾到(びとう)の死―城戸村の男
尾平は血を辿って追手がきているために、自分が敵を引き付けて、信と尾到を逃がすことにしました。
尾到へ止血帯のようなものを手渡し、血をとめながら逃げるよう指示します。
尾平は弟・尾到に信を託しました。
あとで合流しようと言いつつ、体力や気力は限界に近づいていたと推測できます。
そこから尾到は一人になり山中を歩き続けました。
刺された矢は骨を抜けていたようで、途中吐血するなど尾到も限界に近い状態でした。
それでも
くたばりゃしねェぞ
城戸村の男は頑丈が売りだ なぁ信
と足をとめることはしなかったのです。
すでにこの時点で涙がポロリ…。
隊員たちの思いが尾到に託されています。
キングダム 尾到(びとう)の死―最後の言葉
信が目を覚ました時には、尾到と二人、山中で横たわっていました。
龐煖との一騎討ちから記憶がない信は、事態を把握するのに混乱!
尾到は自分の別れが近いのが分かっていたのでしょうか…静かに語り始めます。
本気でなれると思うか?将軍に
分かり切ったことだが下僕が将軍になるってことは並大抵のことじゃない
実際 戦場に出て感じたよ 正に“夢“みたいな話だってな
(省略)
……だけどお前は龐煖相手に生き残った
隊の皆が命をかけてお前を守ったからだ
命令でもないのに命がけで…
これはふつうのことじゃねェ
ふつうの隊長にはできねェよ 信
だから思ったんだ 信は本当に将軍になれるってな
(省略)
みんなお前と一緒に夢を見てェと思ったんだ
それでいいんだ…これからもお前はそうやって
大勢の仲間の思いを乗せて天下の大将軍にかけ上がるんだ
(省略)
(キングダム14巻より一部引用)
隊員らが命懸けで信を守ったのは信自身の力だと伝えたかった尾到。
そして『大勢の仲間の思い』に尾到自身の思いもこめたのでしょう。
「大将軍にかけ上がれ」と、静かに、力強く信へエールを送って二人は眠りにつきます。
翌朝、信が起きても尾到が目覚めることはありませんでした。
キングダム 尾到(びとう)の死―まとめ
キングダムの飛信隊・尾到の最期をお送りしました。
信は尾到の亡骸を背負って、「すまねェ」と飛信隊のもとまで連れて帰りました。
立派に役目を果たした尾到を褒めてやるんだと言いながら、泣きじゃくる尾平の姿は、信にとっても悔やまれたことでしょう。
故郷の城戸村からの友で、大事な隊員を失ってしまいましたが、信はきっと尾到の思いも背負ってさらなる成長を遂げるはずです!
今後の活躍にも期待します!